知
出

Deepな船場でバイト体験! ディグ、センバイト。vol.2

2019.12.16

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

makiyo(まきよ)

「船場センタービルで働くのってどんな感じなの?」そんな悩みを解決すべく、スタートしたセンバイトは早くも第2回。今回は、創業80年の歴史を誇る老舗呉服問屋の丸盛さん。いざ、就業体験スタート!

makiyo(まきよ)

大阪生まれ、兵庫育ち。植物屋で働きながら、休みの日はモデルをしている。パンダと純喫茶が好き。

まずは、反物を巻く練習からスタート!

「呉服の世界ってなんだか厳しそう……ちゃんとできるか心配です……」

「呉服の世界ってなんだか厳しそう……ちゃんとできるか心配です……」

makiyoちゃんがアルバイト体験をするのは、船場センタービル7号館に居を構える老舗の呉服屋・丸盛さん。洋服は大好きだけど、着物にはあまり詳しくないということもあってか、緊張の面持ち。今回は、シャツに50周年のバッチを付けてバイトに臨みます!

「筒に巻きつけるんですね〜!これならできるかも!」

「筒に巻きつけるんですね〜!これならできるかも!」

まずはじめに教わったのは、反物の巻き方。総尺が、およそ13メートルある反物を紙製の筒に巻きつける作業は、呉服屋の基本だそう。「小指をうまく使ってくるくる回す感じで」と、社長。満を持してトライしてみたものの、指の扱いが難しく全然上手に筒が回らない!

「ぜんぜん、上手に巻けません……」

「ぜんぜん、上手に巻けません……」

「意外と難しいでしょ。呉服屋はね、これができないと反物に触れないわけですよ。だからまずはじめに、この作業を覚えるんです。綺麗に巻けるようになるには、器用な方でも1ヶ月、不器用な方だったら3ヶ月くらいかかるんですよ。だからできなくても気を落とさないで大丈夫だよ」と、優しい社長。「呉服屋って厳格なイメージがあったので、緊張していたんです。いきなりできなくて内心ヒヤヒヤしてました」と、ホッと安心するmakiyoちゃん。

呉服専用の値札・呉服札の取り付けに挑戦!

「これは、なれればすぐできるようになりますよ」と、社長。

「これは、なれればすぐできるようになりますよ」と、社長。

続いて、社長に教わったのは値段を記載する呉服札の付け方!「まずは反物の耳の部分に札先のヨリをさして、そのヨリをグッと根元まで入れます。次に、生地の間を通した札先を、札本体の下をぐるっと一周させる。そうすると輪っかができるので、その輪っかにヨリを通せば完成です」

「手先は器用なので、これは自身あります!」

「手先は器用なので、これは自身あります!」

「まずは、ここにヨリを通して、グルッと回して……。この輪っかにヨリの先を通す……よしっ!ちょっと不恰好ですけど、できました!」

「ちょっと手間取りましたけど、ちゃんとできました!」と、ニッコリ。

「ちょっと手間取りましたけど、ちゃんとできました!」と、ニッコリ。

高級な反物に触れるので緊張しましたっ」と、makiyoちゃん。社長からも「これはすぐにやってもらっても大丈夫なくらいの出来栄えですね」と、太鼓判。「昔から細かい作業が好きなので、これハマっちゃいそうです」。

呉服屋の基本。本だたみにもトライ!

「縫い目に合わせてたたむって新鮮な感じです!」

「縫い目に合わせてたたむって新鮮な感じです!」

洋服屋と同じで、呉服屋でもたたむ作業は重要。今回は、縫い目に沿ってきちっと一枚になるように平らにたたむ”本だたみ”をベテランスタッフさんから教わります。「縫い目に合わせてたたむと、こうやってビシッとなっていくんですよ。ただ、見るより一緒にやった方が覚えやすいから、やってみましょうか」

「なるほど!こうすると襟が折れるんですね。折り紙みたいで楽しい!」

「なるほど!こうすると襟が折れるんですね。折り紙みたいで楽しい!」

「この縫い目に逆側を合わせて……こっちに折り返す。そうしたらここに手を置いてたたむ。折り目と縫い目が同じなのでたたみシワができないのよ」

「もうちょっとで完成ですねッ!」

「もうちょっとで完成ですねッ!」

「あとは、3等分に折ったら本だたみの完成。縫い目に沿って折るだけだから、意外と難しくないでしょ」と、ベテランスタッフさん。言葉の通り、洋服のたたみ方と要領は同じなので、器用なmakiyoちゃんは、こちらの作業も無事にマスター!

モデルの本領発揮!コーディネイトはお手の物!

お店には、色鮮やかな反物がズラリ!

お店には、色鮮やかな反物がズラリ!

社長のご好意で、反物・帯・帯紐を自由に選んで、着物のコーディネイトを考えさせてもらえることに!「コーディネイトは得意なので頑張ります!」と、makiyoちゃんも自信満々!

「これだけあると、悩んじゃうなぁ〜」

「これだけあると、悩んじゃうなぁ〜」

まずは、ベースとなる反物からチョイス。シックな感じのがいいなぁ〜と、トーンが暗めの反物をディグ。「あッ!この茶色かわいい。反物はこれにします!」

先輩と協力して、帯紐をディグ!

先輩と協力して、帯紐をディグ!

続いて選ぶのは、帯と帯紐。「シックな反物を選んだので、帯と帯紐はペールトーンにしたいんですよね。このグリーンの帯、めちゃくちゃかわいい!帯紐はそこにある、パープルのやつにします!」

「色の合わせがポイントなんです!」

「色の合わせがポイントなんです!」

着物のあしらいの銀と帯の銀刺繍、花の色味に合わせた紫の帯。はじめてとは思えないほど上手なコーディネイトだね。さすがモデルさんだ」と、社長からもお褒めの言葉が!「ありがとうございます!なんだかこのコーディネイトで着物を仕立ててみたくなってきました!」

……といったところで一日バイトが終了。

「呉服の世界って厳格そうだなと思っていたのですが、社長をはじめスタッフのみなさんが優しくて楽しくバイト体験ができました!普段、呉服に触れる機会は少ないんですけど、これを機に自分用の着物を仕立ててみたくなりました!」と、makiyoちゃん。次回は、どんなお店でバイト体験するのか……!乞うご期待!

取材・文・写真:ロマン

記事一覧に戻る

PAGE TOP