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あの人の思い出の場所へ。 船場センタービルと、僕。 vol.1 ~ 赤犬・フロントマン・タカタカアキ 編 ~

2019.10.31

タカタカアキ(たかたかあき)

船場センタービルに所縁のある面々が、思い出の一軒を紹介する連載がスタート!第一回は大阪の至宝と呼ばれるバンド・赤犬から、フロントマンのタカタカアキ氏が登場。スターと船場センタービルにどのような関係があるのか……。根掘り葉掘り聞いてみました。

タカタカアキ(たかたかあき)

大阪生まれ。1993年大阪芸術大学を中心に結成されたバンド・赤犬の二代目ボーカル。2015年公開の映画『味園ユニバース』には、本人役で出演。大阪のみならず、イベントやフェスなど幅広いジャンルのステージで活躍中。また、赤犬のコーラス部隊ナイトサパーズと共に、イベントのMCなどもこなす。演歌雑誌の編集経験を持ち、昭和歌謡や演歌にも明るい。

大阪芸術大学を卒業後、船場センタービルで働き始める。

ビル内を歩くスターに、館内にいるお客さんもざわつく。

ビル内を歩くスターに、館内にいるお客さんもざわつく。

ーーよろしくお願いします。まずは、タカアキさんと船場センタービルの繋がりから聞ければと。

大阪芸術大学を卒業したんですけどね、就職先決まっていなかったんですよ。で、いろんな求人を漁っていたときに船場センタービルの10号館にある[メグプリントプラザ]の求人を見つけたんです。印刷とか出版業界に興味があったこともあって、応募したら採用してもらえて。つまり、社会人デビューが船場センタービルなんですよ。

ーーどのくらい務められたんですか?

当時は若かったっていうのもあって、だいたい半年くらいだったかな。別にやりたいことがあるって言って辞めさせてもらったんですよ。もちろん、円満退社でしたよ。務めていた当時は毎日昼飯をここで食べていたから、口が覚えているっていうか……。ふとした時にココへ来て、飯を食べるんですよ。

「なんだか、一杯ひっかけたくなるビルだよね。船場センタービルってのは」と、ポツリ。

「なんだか、一杯ひっかけたくなるビルだよね。船場センタービルってのは」と、ポツリ。

ーーちなみに、よく行かれるお店は?

うーん……。[大名酒造]で一杯ひっかけたり、[幸作]で昼飯を食ったり。今はなくなっちゃったけど、赤いドレスのマダムたちが接客してくれる純喫茶[三輪]にもよく行ってたね。……そうか、忘れてたけど、思い出の一軒を話すんだったよね。一番よく通って、今でも足を運ぶ店は天友っていう食事処ですかね。

刺身に天ぷらなんでもござれな、和食の天国。

「実は先月もきているんだけどね」と、タカタカアキ氏。

「実は先月もきているんだけどね」と、タカタカアキ氏。

ーーでは、[天友]へ行きましょうか。

ちょうど腹が空いたなぁって思っていたんですよ。ここは昼時はいつも満席なんですよ。日替わり定食が豪華なもんで、背広族がズラーッと席を埋めるんです。僕が通い始めた頃から20年以上経つんですけどね、空気感はもちろん値段もメニューもほとんど変わっていないんですよ。

ーーめちゃくちゃ、活気がありますね。

スタッフの方もテキパキしていて、無駄がないんですよね。混んできたら「相席でも大丈夫ですか?」なんて、言われることもあって。そこで相席したロマンスグレーの兄さんと会話が盛り上がったりすることもあって。昭和のいい食堂とでも言いましょうか。

ホールを担当するお母さんはこの店一筋の大ベテラン。

ホールを担当するお母さんはこの店一筋の大ベテラン。

ーーそろそろ、注文といきますか。

何を頼みますかね。せっかく二人いるんで、豪勢に二つ定食を頼みましょうか。名物の豆ごはん定食もいいんですが、やっぱり日替わりですかね……。ここは刺身の鮮度もイイんで、刺身定食も。「すいません!刺身定食と日替わり定食をお願いします!」

来るものを飽きさせない、懐かし味の定食。

「これは、テンション上がりますな。イイ定食ですよ」と、笑う。

「これは、テンション上がりますな。イイ定食ですよ」と、笑う。

ーーたしかに、この定食はいいですね。品数が多くて、バランスも取れている。まさに理想の定食ですね。

そうなんですよ。おひたしに炊きもん、メインの揚げ物には天ぷらと唐揚げが。これぞ、背広族を虜にする定食です。これが800円ですよ。

刺身定食も同じく小鉢が2つついて、800円。

刺身定食も同じく小鉢が2つついて、800円。

ーー刺身定食も豪華ですね。マグロにイカ、ハマチがそれぞれ3切れずつ。うまそうです。

刺身定食にして正解だったでしょ。ちなみに、刺身のラインナップは季節で変わるんだよね。マグロは据え置きだったと思うけど、アジだったり、サーモンだったり……。四季で出るもんが変わる店ってのはイイ店の証だからね。

ーーでは、いただきますか。

そうしますかね。ご飯もおかわりできるんで、ガンガンいっちゃってください。

社長にご馳走してもらったお店で、後輩にご馳走する。

「ここのエビ天は、本当にうまいんですよ」と、タカアキ氏

「ここのエビ天は、本当にうまいんですよ」と、タカアキ氏

ーーめちゃくちゃうまいです。ここへは一人で来ることが多いんですか?

一人で来ることも多いですね。たしか、初めて来たのは先輩か社長に連れてきてもらったのがキッカケなんですよ。若い頃って、チェーン店とかしか行かないから、美味しい店を知らないでしょ。だから僕にとっては[天友]とか、船場センタービルにあるお店が、唯一の手札で。

ーーなるほど。

だから、友達と一緒に食べに来るのはもちろんですけど、後輩を連れていって奢ったりもしやすくて。今でも、よく来させてもらってるんです。リーズナブルなお店も多いんで、今の若い子たちにもきてもらいたいですね。それに、周りがあんまり知らない場所に詳しいとカッコイイでしょ。「俺、このビル詳しいねん」って、仲間に話したら一目置かれると思いますよ。

ーーたしかに。今日は、お忙しい中ありがとうございました!

食後は決まって爪楊枝でシーハー。それすらも絵になるのがスターだ

食後は決まって爪楊枝でシーハー。それすらも絵になるのがスターだ

社会人デビューが、船場センタービル。そして、当時務めていた会社のメンバーに連れて行ってもらった飲食店は今でも、飯どころの手札として活躍中だというタカタカアキ氏。今回紹介していただいた[天友]は、まごうことなき名店でした。界隈でランチに困っている背広族はもちろんだが、タカタカアキファンの皆様も[天友]へ訪れれば、スターとバッタリ会えちゃうかもしれませんよ。

取材・文・写真:ロマン

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